『屋上のテロリスト 知念実希人著』を読んだ感想です。

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こんにちは、すいかんです。
「屋上のテロリスト」を読みました。

きっかけは、ツイッター。

読書好きな方のツイッターをフォローしているので、面白そうな本をたくさん知ることができてうれしい悲鳴です。

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『屋上のテロリスト』あらすじ

1945年8月15日。
日本はポツダム宣言を受諾しなかった。

そして、東西2つに分断された。
西日本共和国と東日本連邦皇国。

それから70数年経った現在も変わっていない。

酒井彰人は自殺するつもりで高校の屋上にいた。

そこで同級生の佐々木沙希に話しかけられる。
「バイトする気ない?」
「報酬は私があなたを殺してあげるってどう?」

そこから彰人は沙希のボディーガードとしてテロ計画にかかわって行く・・・

『屋上のテロリスト』を読んだ感想

作者は知念実希人さん。初めて読みました。

話は読みやすくて、テンポよくどんどん読み進みました。

沙希の目的は日本統一でしたね。

ワタシの中の東日本と西日本の区分が違うので途中で「あれ?東と西、どっちだっけ?」と何度も振り返りながら読みました。

彰人は自殺しようとしていたけれど、沙希に止められてしまう。
このことさえも、沙希が先回りして仕組んでいたことだった。

西日本は現在の日本っぽくもあり、東日本はどこかの国の様。
いい緊張感を持ちながら読みました。

少女がテロを仕掛けるとみせかけ、大人や国家を自分が思う方向へ操っていき、しかも成功をおさめるという痛快なストーリー。

国家や軍隊、テロなどという言葉が並ぶわりにはちょっと軽い内容だけど、読みやすくて面白かったです。

テロ、クーデター、軍隊などというあまり実感がない言葉が普通に使われています。

今、日本はひとつなので読み物として楽しく読めましたが、歴史のどの部分かで選択が違っていればこういう世界もあったのかも。

彰人は沙希と過ごすうちに、「死」ではなく、「生」へと気持ちが移っていく。

沙希がやりたかったのは
「一人の犠牲者も出さないで、この世界を変えることなんてことできると思う?」
というセリフからもわかるように、2つに分断された日本を1つにすることだった。

しかも、犠牲者を出さないで。

これはほぼ、実現された。

たったひとりの女子高生でも世界を変えられる。

読み物として楽しかったです。

ただし、
少女はお金持ちであり、そこそこの権力もあるので普通の女子高生ではないですけどね。